インディゲームサバイバルガイド(一條貴彰)

電ファミニコゲーマーの記事「Q.ゲーム作りで生きていくために必要なことは? A.まず今の学業や仕事を無計画に辞めないこと。「ゲームを作って生きていく」ための指南書『インディーゲーム・サバイバルガイド』は、「サステナブルにゲーム制作を継続していく」ことに重きを置いた、非常に現実的かつ実践的な必読書だった」で興味を持ち、その話題の本、一條貴彰『インディゲームサバイバルガイド』(技術評論社、2021-11-30)を手に取り、読了した。

1 〜 2 章あたりはそれなりに興味深い内容だった。

3 章以降は、何というか、基本的にパッケージ販売でマネタイズする、まあ王道といえば王道のインディゲーム開発のパターンの人向けの路線なので、Android アプリの広告(+アプリ内課金)を主力にしたい自分のような人間にはやや縁遠い話だった気がする。有料ゲームを販売したい人にとっては、「スマホ -> Steam -> Switch 等のコンシューマー」という流れは黄金パターンなのだろうと思う。その人たちにとっては、スマホゲームは所詮「腰掛け」みたいなもので。もちろん、筆者の一條さん自身もスマホ開発を経験しているし、スマホゲームについても一定のページが割かれており、対談にもスマホを主力にしている開発者が登場している。しかし、基本的に、Steam を踏み台にしてコンシューマーに進出することを最終目的としている人たち向けの熱意に満ちた構成だと思った。

1: 誰でもゲームを全世界へ販売できる時代

  • 「インディゲーム」を“インディーズゲーム”と呼ぶのは恥ずかしい(Linux を“リナックス”と呼ぶようなものか?)
  • itch.io
  • discord.gg/asobu

2: ゲームを「完成させる」ために必要なこと

  • ZIP 圧縮バックアップは NG? (p46)
  • mojimo.jp/game
  • fonts.google.com
  • kotori-voice.jp
  • worldend.illucalab.com/privacy_policy.html
  • www.j-ba.or.jp/category/broadcasting/jba101033
  • thoseawesomeguys.com/prompts
  • github.com/PolyGlotGamedev
  • https://docs.google.com/spreadsheets/d/197GYEhPpk0DQTEO0r80v_k_bkGVtUgBB08PP--hqCIA/edit?usp=sharing

3: ゲームを「知ってもらう」ために必要なこと

  • mjoshua.com
  • https://www.youtube.com/watch?v=8ir5pbNtsn4

4: ゲームを「配信する」ために必要なこと

  • rawfury.com/developer-resources

5: ゲーム開発を「継続する」ために必要なこと

  • www.gamasutra.com
  • www.powellgroupconsulting.com/indiegamebusiness/
  • gamediscover.co
  • www.gdcvault.com
  • indiegamesjp.dev

一般読者に向けた精神論

ゲーム開発開始から配信までを 1 回経験する

最低限の開発力が身に付いたら、次は最低 1 本、ゲームを配信して、広告または有償での販売によって収入を得ることにチャレンジしましょう。その際、プロジェクトは小さければ小さいほどよいです。筆者のはじめてのゲームはワンタップ操作かつ 1 分で終わるスマートフォン用のゲームでした。収益化の方法はバナー広告です。配信からしばらくして、18 円の収益が出ました。これではまったく生活できませんが、配信までの経験を積んだことでたくさんの学びを得られました。

(……)

さらに、ゲームの配信に関わる手続きに関する「クセ」をあらかじめ知っておけることも重要です。アプリストアや Steam でゲームを配信する際、いきなり命運をかけたプロジェクトで挑戦してしまうと、致命的なミスによって大きな金銭的ダメージを受けかねません。まずは小さめのプロジェクトで試して、慣らすことでコツを学びましょう。予期せぬ不具合や見落としを急いで修正したり、申請やシステムの都合で 1 日待たされたり、サポートと英語でやり取りするなどの苦労をまずは小型プロジェクトで経験するのです。そうした体験から得られるのは、「ゲーム開発では、なんでも想像の 3 倍の時間と手間がかかる」という知見です。開発開始から配信までを短く体験することで、さまざまな手続きや準備にかかる時間の感覚を養うことができるのです。

(p8-9)

読者へのメッセージ

「TapTripTown」いのたくまんぼう(和尚):
(……)私は 50 歳を越えているんですけど、まだまだ青春のつもりでずっとやっているんねす。

なので、覚悟があれば何歳になってもこういう生き方ができる世界なんですよ。いまは個人で世界に向けて作品を出して戦えます。まずは 1 本、出すところからです。1 本出さないと、すべてを体験できないと思います。

はじめてゲームを出してみて、「なんでダウンロードされないんだ」ってだいたいみんな体験するんですけど、そこがスタートです。どう作品を知ってもらうかということ。作ることが片方の翼、売るほうがもう片方の翼。2 つの翼が揃わないと飛び立てない。その研究を少しずつしていけばと思います。

「グノーシア」川勝徹:
いまの時代、自分でゲームをリリースできるというのはとてもすばらしいことです。そこで必要となるのは、セルフプロデュース力です。「作って、出す」ということはできても、そのあとが必ず壁になっていきます。

それを乗り越えるために、まず自分で一回やってみる、アウトプットで動いてみることをどんどんやってほしい。気づくと自分が強くなり、世界と接点が持てるようになりますので、必ず自分の身を助ける一生ものの力であると、私は思っています。

「ALTER EGO」大野真樹:
自分も同じく、はじめてゲームを作ってようやく見えてくることも多いので、最初はなるべく簡単なもので、完成の経験を積むのがいいんじゃないかと思います。実際にアプリをリリースするときに、App Store の手続きに関するハードルもありますし。1 回、なにかしらリリースするというのが必要ですね。

一般読者に向けたメッセージとしては、「ぼくの考えたさいきょうのゲーム!」を妄想している暇があったら、「とっととマネタイズレベルで一周経験しろや!」という精神論が筆者を始めとするお歴々から異口同音に発せられていたのが、ある意味、(該当者ではないはずの)こちらの耳にすら鋭く突き刺さってくるようにすら感じられて印象的だった。お歴々が接するであろうゲーム開発に憧れる一般人に一周未満の妄想ヲタが多いことの裏返しではないかと推察。

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